BIM活用で建築DXを推進|日本BIM協会・崔峰云氏が語るBIMモデルの可能性と実践事例
- 日本BIM協会

- 2024年7月8日
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更新日:5 日前

建築業界では、設計・施工・維持管理の各段階における業務効率化や情報活用を目的として、BIM(Building Information Modeling)の導入が進んでいます。
しかし、BIMの価値は単に3Dモデルを作成することだけではありません。
建築に関するさまざまな情報をデータとして蓄積し、関係者間で共有・活用することで、業務改善や新たなサービス創出につなげることができます。
一般社団法人日本BIM協会では、BIMを建築業界の未来を支える「インフラ」と位置づけ、BIM人材育成や資格制度、情報発信を通じて、業界全体のBIM活用推進に取り組んでいます。
今回は、一般社団法人日本BIM協会代表理事である峰設計株式会社 代表取締役 崔峰云氏が、BIMを活用した実際のプロジェクト事例や、今後の建築DXにおけるBIMの可能性について紹介します。
BIMによる3Dモデル活用で、関係者との円滑な合意形成を実現
東京都が実施した「現場対話型スタートアップ協働プロジェクト」では、峰設計がBIM技術を活用した課題解決に取り組みました。
その一つが、道路整備事業における完成イメージの共有です。
従来、道路整備や橋梁工事では、2次元図面や完成イメージパースを用いて説明が行われていましたが、周辺環境との関係や高低差などを直感的に理解することには課題がありました。
そこで、測量データと設計データをもとにBIMモデルを作成し、3D空間上で現況と計画を比較できるウォークスルーシステムを構築しました。

BIMモデルを活用することで、行政担当者や地域住民など、専門知識を持たない方にも完成後の状況を分かりやすく共有することが可能となりました。
BIMによる「見える化」は、設計・施工関係者だけでなく、地域との合意形成を支援する重要な役割を担っています。
BIMモデルを活用した建物維持管理のDX化
もう一つの取り組みとして、東京消防庁(消防学校)の施設管理におけるDX推進プロジェクトがあります。

このプロジェクトでは、既存建物の維持管理業務を効率化するため、3Dスキャンによる点群データ取得とBIMモデル作成を行いました。
取得した情報をBIMモデルに反映し、IFC形式で維持管理システムと連携することで、ブラウザ上で建物情報を確認できる仕組みを構築しました。
システムでは、モデル上の対象箇所をクリックすることで修繕履歴を確認できるほか、設備数量の検索やデータ出力も可能となっています。
これにより、従来紙図面を中心として行われていた管理業務をデジタル化し、建物情報を継続的に活用できる環境を実現しました。
BIM活用を継続するために必要な情報整理とEIR
BIMを効果的に活用していくためには、モデル作成だけではなく、「どのような情報を、どのタイミングで、どのように活用するのか」を明確にすることが重要です。
今回のプロジェクトでは、将来的なBIM活用を見据え、EIR(発注者情報要件)の策定についても支援を行いました。
BIMモデルに必要な情報を適切に整理することで、担当者が変わった場合でも、建物に関する情報を正確に引き継ぐことができます。
これは、建物を長期的に管理していく上で、BIMが持つ大きな価値の一つです。
BIMを建築業界のインフラへ
崔氏は、学生時代からBIM技術に触れ、Archicadを中心としたBIM活用に取り組んできました。
現在では、設計支援、ビジュアライズ、データ活用、維持管理など、多様な分野でBIMの可能性を追求しています。
「BIMは単なる設計ツールではなく、建築業界全体を支えるインフラになる」
日本BIM協会では、この考えのもと、BIMクリエイター試験をはじめとした資格制度や教育活動を通じて、実務で活躍できるBIM人材の育成に取り組んでいます。
今後も、実際のBIM活用事例や最新情報を発信しながら、建築業界におけるBIM普及とDX推進に貢献してまいります。


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